有田焼・伊万里焼の買取相場は?古伊万里と現代の器で金額が分かれる理由

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「実家の食器棚の奥に、桐箱入りの皿が積んである……」。法事の準備で戸棚を開けたら、使った覚えのない大鉢やそば猪口がずらりと出てきた、という話をよく聞きます。

その器、値段を決めるのは絵柄の派手さではなく、いつ焼かれたかです。江戸時代の古伊万里なら1枚数千円から十数万円、現代の量産品なら値段がつかないか数百円。同じ食器棚から出た2枚で、金額が三桁違うことも珍しくありません。

ややこしいのは、呼び名がいくつもあること。有田焼、伊万里焼、古伊万里。産地はほぼ同じなのに、どの言葉で呼ばれる器かによって値段の帯がまるで変わります。

「どうせ嫁入り道具の食器だから」と紙に包んで捨ててしまった中に、江戸期の1枚が混ざっていた。陶磁器ではそういう取り違えが起こります。手がかりは器の裏、高台の内側に小さく入った印です。

そして器は割れ物。箱ごと車に積んで骨董店を探す前に、自宅まで来てもらう出張買取も並べて比べておくと、選び方がはっきりします。

この記事では、古伊万里・鍋島・柿右衛門・現代ブランドそれぞれの買取金額から、有田焼と伊万里焼の違い、値がつかない条件、売れなかった器の手放し方までまとめました。読み終える頃には、食器棚の1枚をどこへ出せばよいかが見えてきます。

この記事を読んでわかること

  • 古伊万里・鍋島・柿右衛門・作家物・現代ブランド別の買取金額の目安
  • 有田焼と伊万里焼と古伊万里の呼び分けと、時代を見分ける手がかり
  • そば猪口や小皿が、数をまとめると金額になる理由
  • 欠け・ひび・絵柄の摩耗で買取を断られやすい条件と、上げる5つのポイント
  • 値段がつかなかった器の処分費用と、店頭・宅配・出張の使い分け

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目次

有田焼・伊万里焼の買取相場|時代と作り手で分かれる買取金額

買取金額の帯は、値段がつかない品から100万円超まで開きます。分かれ目は江戸期の品か現代の品か、そして誰が焼いたか。名の通った窯や作家の作なら十万円台に届き、量産の絵柄物は数百円で止まります。骨董全体の値段の付き方は骨董品の買取相場と種類別の金額にまとめました。まず全体の帯から見てください。

器の区分買取金額の目安
現代の量産品・引き出物の器値段がつかない〜500円
現代ブランドの未使用・箱つき約1,000〜15,000円
古伊万里のそば猪口・小皿(1客)約3,000〜15,000円
江戸期の古伊万里(染付・色絵の皿や鉢)約10,000〜200,000円
柿右衛門・今右衛門など名跡の作約20,000〜150,000円
※骨董買取専門店が公開する買取参考価格とオークションの落札実績から作成した目安です。2026年7月時点・作家と状態で変動します。

上と下で千倍近い幅があります。しかも見た目の華やかさと金額は比例しません。ここからは、金額が動く軸ごとに細かく見ていきます。

有田焼・伊万里焼の買取相場|時代と作り手で分かれる買取金額の図解。種類別・区分別の買取相場の概観

江戸期の古伊万里は1万〜20万円が中心

江戸時代に焼かれた古伊万里は、多くが1点数万円で取引されています。優品なら数十万円、飛び抜けたものは100万円を超えます。中でも高く評価されるのが、1610年代から1640年代の初期伊万里と、金彩を重ねた金襴手の色絵です。

様式・器種買取金額の目安
初期伊万里(1610〜1640年代の染付)約20,000〜150,000円
金襴手の色絵大鉢・大皿約30,000〜200,000円
染付の大皿(1尺5寸・約47cm)約10,000〜30,000円
染付蛸唐草文皿 6枚組21,000円(買取実例)
幕末〜明治の量産品(型で写した印判手)値段がつかない〜3,000円
※福ちゃん公式コラムの買取実例と、骨董商の販売・落札実績から作成した目安。2026年7月時点・寸法と絵付けで変動します。

初期伊万里が高いのは、白い地に藍色だけで描いた素朴な品が、そもそも残っている数が少ないからです。金襴手は逆に手数の多さが評価されます。色絵を焼き付けたうえに金彩を重ねる作りで、焼成の回数も職人の時間もかかります。

染付の大皿で1尺5寸、約47cmの品が14,500円で取引された例もあります。大きい器ほど高いとは限らず、飾る場所を選ぶ大皿はむしろ買い手が絞られます。

古伊万里の染錦龍孔雀文菊形皿。菊の花びらの形をした色絵の皿
古伊万里染錦龍孔雀文菊形皿。花びらの形に成形した器に色絵と金彩を重ねた1枚。出典:福ちゃん公式サイト「陶磁器買取」

注意したいのが、明治以降に同じ絵柄で写した品との混同です。幕末から明治にかけて、型紙で絵付けを写す印判手が大量に作られました。見た目は古伊万里そっくりでも、金額の帯は一段どころか二段下がります。産地ごとの相場をまとめて見比べたいときは陶磁器の買取相場が役に立ちます。

柿右衛門・今右衛門など名跡の作は3万〜15万円

代々続く窯元の作は、3万円から15万円あたりが中心の帯です。乳白色の地に赤を映えさせた濁手の柿右衛門、藩の御用窯から続く色鍋島の今右衛門。どちらも作者が特定できるうえ、共箱がそろいやすいため査定が安定します。

作家・作品買取参考価格
十三代 酒井田柿右衛門「濁手 菊鳥文 酒器揃」150,000円
十四代 酒井田柿右衛門「濁手 花器」130,000円
十四代 酒井田柿右衛門「濁手 柘榴文 陶額」100,000円
辻常陸「染付 象香炉」90,000円
十三代 今泉今右衛門「色鍋島薄墨草花更紗文 花瓶」85,000円
井上萬二「白磁彫文 壺」31,000円
※骨董品買取専門店が公開している買取参考価格。同じ作家でも作品の格・寸法・保存状態で下限まで落ちます。

作家ごとのおおよその帯も押さえておくと見当がつきます。十四代酒井田柿右衛門は数万円から数十万円台、代表作なら100万円を超えた例も。十三代今泉今右衛門は5万円から25万円ほど、白磁で人間国宝となった井上萬二も数万円から25万円あたりに収まります。

数がそろうと金額はさらに動きます。十二代酒井田柿右衛門の柿葉形向付が21点まとまって104,000円になった実績もありました。ばらばらに1点ずつ出すより、組のまま見せたほうが評価されます。

柿右衛門様式の色絵牡丹文皿。白い地に赤い牡丹を描いた皿
柿右衛門様式色絵牡丹文皿。余白を残した乳白色の地に、赤を主役にした絵付けが特徴。出典:福ちゃん公式サイト「陶磁器買取」

もともとの藩窯の鍋島焼は、将軍や大名への献上品として焼かれた器です。市場に出回った数がそもそも少なく、実物にお目にかかる機会はほとんどありません。家から出てくる色鍋島は、その伝統を継いだ今右衛門家の作と考えたほうが現実に近いところ。

そば猪口・小皿は1客数千円、数がまとまるほど合計が伸びる

江戸期のそば猪口は1客3,000円から15,000円ほどで買い取られます。1つでは大した額に見えませんが、この手の小さな器は10客20客とまとまって出てくるもの。合計では大皿1枚を超えることも珍しくありません。

器種(時代)中古の売値相場買取金額の目安
古伊万里 染付そば猪口(江戸中期〜後期・1客)8,000〜45,000円3,000〜15,000円
古伊万里 染付の小皿・なます皿(5枚組)15,000〜40,000円5,000〜15,000円
古伊万里 染付の変形皿・三角杯20,000〜60,000円8,000〜25,000円
幕末〜明治の印判手そば猪口1,000〜3,000円値段がつかない〜1,000円
※中古の売値は古美術商の販売価格とヤフオク落札実績、買取金額はその3〜5割が目安。2026年7月時点・絵柄と状態で変動します。

そば猪口には愛好家が多く、絵柄を集める人が今も一定数います。江戸中期の染付そば猪口は、直近の落札平均が9,473円という記録も。古美術店の販売価格では8,250円から45,100円まで幅がありました。

絵柄が凝っているもの、形が変わっているものほど高くなります。丸い猪口より角のある器、ありふれた唐草より人物や動物を描いた1客。まとめて出すと、その中の1つに高い値がつくこともあります。

古伊万里染付の蘭人唐子文三角杯と三角皿。藍色一色で人物を描いた小さな器
古伊万里染付 蘭人唐子文三角杯。藍色一色で人物を描いた小さな器も評価の対象になる。出典:福ちゃん公式サイト「陶磁器買取」

数が多いほど1客ずつ運ぶのは骨が折れます。20客を新聞紙で包んで持ち歩くより、箱に入れたまま見てもらったほうが安全でもあります。

香蘭社・深川製磁など現代ブランドは箱と未使用が条件

現代の有田焼ブランドは、未使用で箱がそろって数千円から1万円台前半です。香蘭社、深川製磁、源右衛門窯。どれも百貨店で扱われる名の通った窯ですが、作家の一点物とは査定の基準が違います。見られるのは古さではなく、使っていないことと組がそろっていること。

品・状態買取金額の目安
カップ&ソーサー1客(使用済み・箱なし)数百〜1,000円
湯呑の来客セット(箱つき)3,000円前後
未使用のギフトセット(箱・説明書つき)3,000〜15,000円
オールド香蘭社・限定記念品・人気の大皿10,000円〜
※ブランド食器を扱う買取店の公開相場から作成した目安。2026年7月時点・シリーズと年代で変動します。

贈り物でもらったまま押し入れに眠っている箱。あれがいちばん値のつく状態にあたります。使わずに取っておいたこと自体が、そのまま評価につながるわけです。逆に食器棚で毎日使った1客は、ブランド名があっても数百円まで落ちます。

古い香蘭社は別の扱いです。戦前の作や限定の記念品、人気シリーズの大皿は、現行品より高い値がつくことがあります。箱の墨書きや貼り紙に古い社名が残っていたら、捨てずに一緒に出してください。

深川製磁の陶箱。木箱と栞がそろった白磁の蓋物
深川製磁の陶箱。木箱と栞がそろった状態で残っていると評価が安定する。出典:福ちゃん公式サイト「陶磁器買取」

引き出物や量産の絵柄物は値段がつきにくい

結婚式の引き出物や名入りの器は、ほとんど値段がつきません。買い手が限られるためです。名前やイニシャルが入った皿は、その家以外では使いようがありません。ここは正直にお伝えしておきます。

品・状態買取金額の目安
引き出物の絵柄物・名入りの器値段がつかない
窯元名のない現代の有田焼(使用済み)値段がつかない〜300円
欠けやひびのある現代の器値段がつかない
江戸期の古伊万里(金継ぎ・ひびあり)数千円〜
※買取店が公開する買取不可基準と査定基準から作成した目安。2026年7月時点・品と業者で判断が分かれます。

目を引くのは最後の行です。現代の器なら欠けた時点で終わりですが、江戸期の古伊万里は違います。欠けを漆と金で繕った金継ぎがあっても、時代の価値が勝って値が残ります。

つまり「傷があるから捨てる」の判断は、古い器には当てはまりません。時代物かどうかの見当がつかないうちに処分すると、取り返しがつかなくなります。

ここまでを整理すると、金額を分けるのは絵柄の派手さではなく時代と作り手です。同じ食器棚から出た器でも、扱いは1枚ずつ変わります。次は、その時代を見分ける入口になる呼び名の話です。

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有田焼・伊万里焼・古伊万里の違いと、時代の見分け方

3つとも産地はほぼ同じで、違うのは焼かれた時代と呼ばれ方です。有田で焼かれた磁器が伊万里の港から積み出されたため、江戸時代には伊万里焼と呼ばれました。その江戸期の品をまとめて古伊万里と呼びます。呼び名を押さえると、査定の話がぐっと分かりやすくなります。

江戸期に港から出た器が伊万里焼と呼ばれた

伊万里焼という名前は、産地ではなく積み出し港から付いた呼び名です。作っていたのは佐賀の有田を中心とした肥前の窯。船に積む港が伊万里だったので、届いた先では伊万里の焼き物として広まりました。

鉄道が通ってからは有田から直接運べるようになり、産地の名で有田焼と呼ばれるように変わっていきます。今は有田で焼かれたものを有田焼、伊万里で焼かれたものを伊万里焼と、産地で分けるのが一般的です。

始まりは1616年とされています。朝鮮から渡ってきた陶工の李参平が有田の泉山で磁器の原料になる石を見つけ、日本で初めて磁器が焼かれました。400年続く産地という重みが、江戸期の器の値段を支えています。

古伊万里は江戸時代までに焼かれた品を指す

古伊万里と呼べるのは、1610年代から幕末までに焼かれた品だけです。ヨーロッパへも輸出され、王侯貴族の宮殿を飾りました。骨董として値がつくのはこの帯の器で、明治以降の品は同じ絵柄でも古伊万里とは呼びません。

時代の中でも様式が分かれます。藍色だけの初期伊万里、色絵の古九谷様式、余白を生かした柿右衛門様式、金彩を重ねた金襴手。査定ではまずこの様式を見て、おおまかな年代を絞り込んでいきます。

裏印・高台・生地の色が時代の手がかりになる

器をひっくり返して、高台の内側を見るのが第一歩です。角福印のような裏印が入っていれば、年代を絞る材料になります。鍋島様式なら高台の周りに櫛の歯のような縦縞が並ぶのも見分けどころ。

本物か写しかの手がかりは、意外にも粗さのほうにあります。江戸期の品は光沢が控えめでくすみがあり、形の歪みも自然です。小さな傷や汚れが残っているのも、使われてきた年月の証。

逆に不自然に輝いていたり、形が整いすぎていたりする器は、後年に写した品の可能性があります。とはいえ、写しの技術も年々上がっています。素人目で断定はできないと考えておいたほうが安全です。

手描きか転写かは、指でなぞると分かる

絵の上を指でなぞって、絵具の凹凸を感じるなら手描きです。筆で絵具を置いた器は表面がわずかに盛り上がります。印刷を貼り付けた転写の器は、絵柄の上もつるりと平らなまま。金額の帯を大きく分ける違いなので、まずここを確かめてください。

絵柄そのものも手がかりになります。手描きなら線の太さや濃淡が1枚ずつ違い、5枚組でも微妙にずれます。転写は5枚とも寸分たがわず同じ。並べて見比べると差がはっきりします。

近ごろは盛り上げ加工を施した転写紙もあり、一部だけ凹凸を持たせた器も出回ります。触った感触と絵柄の均一さ、両方で見るのが確実です。

柿右衛門・今右衛門は「代」で金額が変わる

同じ名前でも、何代目の作かで金額は何倍も動きます。酒井田柿右衛門は2014年に十五代が襲名し、今も続く名前です。今泉今右衛門の十四代は、同じ2014年に色絵磁器で人間国宝に認定されています。

代を知る手がかりは箱にあります。共箱のふたや側面に「十三代」「十四代」と墨で書かれ、陶歴書が添えられていることも。器の裏の銘だけでは代まで読み取れない品も多く、箱の情報が金額を左右します。

紛らわしいのが「柿右衛門様式」と「柿右衛門窯」の表記です。様式は作風を指す言葉で、その家の当主が作った品とは限りません。窯の量産品も市場には多く出回っています。自分で決めつけず、箱書きごと見てもらうのが確実です。

呼び名と裏印は、あくまで当たりをつけるための入口です。最後は現物を見た人が判断します。ここで大事なのは「古そうだ」と思った時点で、自分で結論を出さずに残しておくことです。

有田焼の買取金額が伸びにくい3つの理由

期待より低い金額になるのは、真作の証明・飾る場所・売り先の3点が理由です。器そのものが悪いわけではありません。値段の決まり方を知っておくと、提示された金額に納得しやすくなります。

有田焼の買取金額が伸びにくい3つの理由の図解。買取金額が下がりやすい理由

真作か写しかを証明しにくい

証明する材料がないと、安全側の金額で見積もられます。陶磁器は掛軸や絵画と違い、署名が入らない品が多くあります。古伊万里はそもそも作者を記さないのが普通でした。

そのため頼りになるのが共箱です。箱の墨書きや貼り紙は、誰の作でいつ求めたかを示す数少ない手がかり。箱を捨てて中身だけ残すと、金額はどうしても下がります。

大皿・大鉢は飾る家が減って需要が細い

大きい器ほど高いという思い込みは、今の市場には当てはまりません。床の間や飾り棚のある家が減り、40cmを超える大皿を飾れる場所が限られてきました。

買い手が絞られれば、当然その分だけ金額も抑えられます。反対に、小さくて使い道のあるそば猪口や小皿は今も動きます。器の大きさと金額は比例しない。そう覚えておくと、査定の説明も腑に落ちるはずです。

売り先が国内の棚に限られると上限も決まる

いちばん影響が大きいのが、その業者がどこで売るかです。いろいろな品を扱う総合リユース店は、買い取った器を自分の店の棚に並べて国内のお客さんに売ります。棚に付けられる値段には上限があり、そこから逆算した金額が提示されます。

加えて、全ジャンルを扱う店では査定がマニュアルと相場表に沿ったものになりがちです。江戸期か明治以降かの見極めまでは求めにくく、担当者や店舗によって金額が変わることも起こります。

骨董や美術を専門に扱う業者は、国内の店頭以外に売る先を持っています。同じ器でも出す先が違えば上限が変わるため、金額に差が出ます。悪い店があるという話ではなく、扱う商品の幅と売り先の違いです。

3つの理由はどれも、持ち主の努力でひっくり返せるものではありません。ただし箱を探す、まとめて見せる、専門に見られる相手を選ぶ。この3点なら手を打てます。

有田焼・伊万里焼が買取不可になりやすい4つの条件

断られやすいのは、割れ・欠け・組の欠品・名入りの4つです。ただし江戸期の品だけは例外があります。まずは典型を押さえておいてください。

欠け(ホツ)とひび(ニュウ)のある現代の器

縁が欠けた器、貫通したひびの入った器は、現代の品ならほぼ買い取れません。口に触れる道具なので、次に使う人に渡せないためです。光に透かすと細い線が走って見えるひびも同じ扱いになります。

ただし江戸期の古伊万里は別です。小さな欠けを漆と金で繕った金継ぎがあっても、時代の価値が上回れば十分な値がつきます。傷イコール処分と決めつけないでください。

5客組が3客に減っているなど組の欠けた食器

組でそろってこそ値がつく品は、欠けると一気に評価が落ちます。和食器は5客組が基本。来客用の湯呑や取り皿は、そろっている前提で売られます。3客だけ残った品は、次の買い手が付きにくくなります。

割れて数が減ってしまったら、残りをまとめて他の器と一緒に見てもらうのが得策です。単体では動かない品も、量があると引き取りの話に乗りやすくなります。

名前やイニシャルが入った引き出物の器

特定の家の名前が入った器は、有田焼でも買い取れません。他の家では使えないためです。結婚式の引き出物、記念行事の配り物、企業名の入った皿。どれも同じ扱いになります。

名入りでなくても、贈答用に大量に作られた絵柄物は値がつきにくいところ。箱の裏に「〇〇建設 創立記念」と書かれていたら、まず期待しないほうがよいでしょう。

絵付けが擦れ、貫入にシミが染みた品

金彩が擦れて消えた器や、表面の細かい線に茶色いシミが染みた器は評価が下がります。金襴手の金は洗い続けるうちに薄くなります。釉薬に入った細かいひび割れは貫入と呼ばれ、そこに茶渋が入り込むと落ちません。

気になっても漂白剤に浸けないでください。古い器は釉薬が傷み、かえって金額を下げます。汚れたまま見せるのが正解です。

4つの条件に当てはまっても、江戸期の品と組でそろった品には抜け道があります。自分で線を引かず、判断は現物を見る相手に渡してしまうほうが得をします。

有田焼の買取金額を上げる5つのポイント

手を加えるのではなく、そろえて出すこと。それが金額に返ってきます。器そのものを磨いても評価は上がりません。むしろ下がります。査定の前にできる5つを挙げます。

桐箱・栞・値札をそろえて一緒に出す

箱は保証書の代わりになります。ふたの墨書き、貼られた栞、外れた値札。どれも誰の作でいつ買った品かを伝える材料です。中身だけ出して箱を潰してしまうと、それだけで数割変わることもあります。

作家物には陶歴書という経歴を記した紙が添えられていることもあります。器と一緒に保管されているとは限らないので、納戸や仏間の引き出しも一度のぞいてみてください。箱だけ別の場所にしまってある家も少なくありません。

洗わない、磨かない、自分で直さない

汚れを落とそうとする行為が、いちばん金額を下げます。食洗機にかける、漂白剤に浸ける、研磨剤でこする。どれも釉薬や絵付けを傷めます。土がついていたら乾いた布で軽く払う程度にとどめてください。

接着剤で欠けを貼り合わせるのも避けたいところ。手を入れた跡は必ず分かり、直す前より評価が下がります。

組は崩さず、そろっているものは全部見せる

5客そろった組は、1客ずつ売るより高くなります。先に挙げた柿葉形向付のように、21点まとまって10万円台という評価も。「これは使うから残そう」と数点抜くと、残りの評価まで落ちてしまいます。

手放すかどうかは金額を聞いてから決めれば十分です。まずは組のまま並べて見せてください。

どこで手に入れた器かを査定の場で伝える

いつ誰から来た器かという話は、真作を裏づける材料になります。祖父が骨董商から買った、婚礼の際に有田で誂えた、寺から譲り受けた。こうした来歴は、署名のない陶磁器では数少ない手がかりになります。

購入時の領収書や、当時のカタログが残っていればなお確かです。記憶の範囲でかまわないので、査定の場で口頭で伝えてください。同じ食器棚から色絵の器が出てきたなら九谷焼の買取相場もあわせて確かめておくと取りこぼしがありません。

食器棚ごと、周りの品と一度に見てもらう

器だけを選んで出すより、棚ごと見てもらうほうが総額は伸びます。陶磁器がしまわれている場所には、たいてい漆器や銀の器、茶道具も一緒に眠っています。

1点ずつなら数百円でも、まとめれば金額として意味が出てきます。運ぶ手間も一度で済みます。

5つに共通するのは、余計なことをせず情報を全部渡すという点です。磨く時間があるなら、箱と領収書を探すほうが金額につながります。

値段がつかなかった器の手放し方

売れなかった器の出口は、無料の引き取り・再生のリサイクル・不燃ごみの3つです。どれを選ぶかで手間も費用も変わります。捨てる前に順番だけ確認してください。

引き取りに応じるかは業者ごとに変わる

値がつかない品を無料で引き取るかどうかは、業者によって対応が分かれます。まとめて持っていってくれる業者もあれば、買い取れる品だけを選んで残りは置いていく業者もあります。

ここは申し込みの電話やメールで先に聞いておくのが確実です。「値段がつかなかった器はどうなりますか」の一言で済みます。持ち込んだ後に断られて、また抱えて帰る事態を防げます。

粉砕して土に戻す食器のリサイクルに出す

使い終わった陶磁器を砕いて、新しい器の土に混ぜる取り組みがあります。企業と自治体が組んで全国で進めているもので、回収した器は粉砕され、焼き物の原料として再生されます。

回収の窓口は地域によって違うため、お住まいの自治体か陶磁器の販売店に確認してみてください。まだ使える器なら、福祉施設や支援団体で受け付けているところもあります。

不燃ごみに出す時は割れ物と明記する

陶磁器は多くの自治体で不燃ごみか陶磁器ごみの扱いです。費用はかかりませんが、出し方には注意が必要です。割れた破片は新聞紙で包み、袋の外から見える位置に割れ物と書いてください。

回収する人の手が切れる事故が実際に起きています。分別の区分は自治体ごとに違うため、まとまった量を出す前に一度確認しておくと安心です。

順番としては、まず値がつくか確かめる。次に再生や譲渡を考える。ごみに出すのは最後です。この順で進めれば、あとから悔やむことがありません。

有田焼・伊万里焼を売る3つの方法|店頭・宅配・出張の使い分け

数点なら店頭か宅配、食器棚ごとなら来てもらうのが手間と釣り合います。器は割れ物なので、運ぶ距離と回数がそのまま危険と労力になります。まず全体を比べてください。

売り方向いている量器で注意したい点
店頭買取1〜3点骨董を見られる店が近くにあるか
宅配買取数点〜10点梱包が甘いと輸送中に割れる
フリマ・オークション1点ずつ到着後の破損で揉めやすい
出張買取食器棚ごと・箱で複数運ばずに済み、破損の心配がない
※各買取方法の一般的な特徴をまとめた比較です。対応の可否は業者ごとに異なります。

この表のとおり、量が増えるほど選択の幅は狭まります。1点ずつ見ていきましょう。

店頭買取は焼き物を見られる店が近所にあるか次第

1〜3点なら、持ち込んでその場で金額を聞くのがいちばん早い方法です。問題は店選び。全ジャンルを扱う店では、江戸期か明治以降かの見極めまで求めにくいところがあります。

有田焼・伊万里焼を売る3つの方法|店頭・宅配・出張の使い分けの図解。売る方法の比較(店頭・宅配・フリマ・出張)

骨董や美術を看板に掲げた店なら見てもらえますが、そういう店は数が限られます。片道1時間かけて行き、値がつかずに持ち帰る往復も起こりえます。

宅配買取は梱包の手間と割れる不安が残る

数点なら送るかたちも選べますが、梱包は自分の責任になります。器を1つずつ緩衝材で包み、箱の中で動かないよう詰める。10点もあると、それだけで1時間仕事です。

輸送中に割れれば、当然その器の金額は消えます。江戸期の1枚を段ボールに詰めて送る不安は、なかなか拭えません。梱包材を用意してくれる業者もあるので、送る前に確認しておくと安心です。

フリマ・オークションは届いた後のもめ事が多い

売値は高く見えても、器は取引後のもめ事がとくに多い品物です。届いた時点で割れていた、写真では分からないひびがあった。こうした申し立てへの対応がすべて自分に回ってきます。

そこに手数料と送料も乗ります。1客3,000円の猪口を20客さばくのに、撮影と出品と梱包を20回。手元に残る額と手間が釣り合いません。遺品として出てきた品の売り方でも触れましたが、量が多い品ほど個人での販売は割に合わなくなります。

箱ごと複数あるなら来てもらう出張買取

器を1つも動かさずに済むのが、出張買取のいちばんの利点です。査定する人が自宅まで来て、食器棚の前で1点ずつ見ていきます。割れる心配も、車に積む労力もありません。

出張費・査定料・キャンセル料は、どの業者でもかからないのが今の標準です。申し込みはWeb・電話・LINEから選べて、早ければ当日に来てもらえます。

出張買取を行う業者は数多くありますが、この記事で取り上げるのは陶磁器の実績を公開している福ちゃんです。器との相性については、こちらでくわしくお伝えします。

4つを並べると、量が判断の軸になると分かります。数点なら店頭か宅配、棚ごとなら来てもらう。割れ物であることを踏まえると、運ぶ回数の少ない売り方に自然と傾きます。

焼き物を任せる業者を選ぶときの3つの確認

古物商の許可、陶磁器の買取実績、書面の交付。この3つが確認できれば安心して任せられます。器は真贋の判断が金額を左右するため、業者選びの重みがほかの品より大きくなります。

許可番号と、焼き物の実績が出ているか

中古品を買い取る業者には、各都道府県の公安委員会が出す古物商の許可が必要です。許可番号はサイトのどこかに必ず載っています。見当たらない相手には任せないほうが無難です。

あわせて見たいのが、陶磁器そのものの買取実績です。作家名や品名まで公開されていれば、その分野を扱ってきた証になります。着物や貴金属の実績しか並んでいない業者は、器の見極めが得意とは限りません。

身分証の確認と書面の受け渡しがあるか

訪問での買取では、身分証の確認と書面の交付が決まりごとです。免許証を見せてほしいと言われるのは、正しく手続きしている証拠。省く業者のほうがむしろ危うい相手です。

買い取った品目と金額を書いた書面も、その場で受け取れます。あとから金額の話が食い違った時の備えになるので、必ず保管しておいてください。

その日のうちに決めさせようとしないか

その場での決断を急がせる相手とは、取引しないのが正解です。今日限りの金額、今決めてくれたら上乗せする。こうした言い方は、比べる時間を与えないための誘い文句です。

器の値段は明日になっても大きくは変わりません。迷ったら一度持ち帰ってもらい、別の業者にも見てもらう。焼き物は査定する人の目で金額が動くため、相見積もりを取る価値はほかの品より高いところです。

3点を確かめるのに、電話1本とサイトを数分見るだけで足ります。金額の交渉より先に、この確認を済ませておくほうが結果的に得をします。

食器棚ごと手放すなら福ちゃんの出張買取

器を運ばずに済み、時代の判断まで任せられるのが出張買取の使いどころです。まず売り方としての特徴を整理し、そのうえで陶磁器との相性を見ていきます。

食器棚ごと手放すなら福ちゃんの出張買取の図解。福ちゃんの出張買取が向く理由

器を一度も動かさずに金額が分かる売り方

割れ物を一度も動かさずに金額が分かるのが、他の売り方との違いです。包む作業も、車に積む作業もありません。棚から出して並べるところから、査定する人が手伝ってくれます。

費用面は業界で共通しています。出張費・査定料・キャンセル料・振込手数料はいずれも0円。申し込みはWeb・電話・LINEの3つから選べ、最短で当日に来てもらえます。

気になるのは、自宅に人を上げて断れるのかという点でしょう。ここははっきりしています。納得できなければ、その場で全部断って構いません。費用は一切かかりません。

売る品と残す品も1点ずつ選べます。「この皿は母の形見だから残したい」で問題ありません。訪問して買い取るサービスは、契約から8日以内なら無条件で解約できる決まりの対象です。一部の品目は対象から外れますが、器は該当しません。

「解約できません」と告げる相手は決まりに反しています。断れると分かっていれば、ずいぶん頼みやすくなるはずです。では、先ほど名前を挙げた福ちゃんが器の整理に向いている理由を見ていきます。

福ちゃんが食器棚の整理と相性のいい理由

陶磁器を骨董の正式な品目として扱い、作家名まで載せた買取実績を公開している点が判断材料になります。出張・宅配・店舗の3つに対応しているため、量に応じて選べるのも器向きです。実際に利用した人の声は福ちゃんの口コミ・評判をまとめた記事で確認できます。

公式に出ている実績を並べると、扱える範囲が見えてきます。

有田の名跡と民藝の巨匠。どちらも共箱がそろっていたことが、そのまま金額に出ました。他にも古伊万里の菊形皿や三角杯、柿右衛門様式の色絵皿、深川製磁の陶箱が実績に並びます。向いている点を整理すると、こうなります。

  • 売り先を自社で持っているため、街のリユース店では値のつかない時代物の器にも金額を出せる
  • 取扱いは19カテゴリ、買取点数は累計800万点。食器棚の隣に眠る漆の椀や銀器、茶道具まで同じ日にまとめて見てもらえる
  • レディースプランで女性スタッフを指名できるので、平日の昼間に一人で在宅していても抵抗が少ない
  • 訪問に使う車に社名が入らないため、隣近所に品物を売ったと知られずに済む

運営は株式会社REGATE。古物商の許可を受け、プライバシーマークの認定も取得しています。ただし状態によっては買い取れない器もあると公式に明記されているため、すべてに値がつくわけではありません。

戸棚の上段に桐箱が積まれたまま、という家は少なくありません。中身が分からない箱ごと、まず金額を聞いてみるところからで十分です。

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【骨董品・古美術買取の福ちゃん】

福ちゃんの骨董品・古美術買取

桐箱や書付ごと、割れ物を梱包せずに見てもらえます。
出張料・査定料・キャンセル料は0円。
作家や詳細が分からない品でも、そのまま査定してもらえます。

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※ キャンペーンは出張買取で1回5,000円以上の成約が条件、毎月最大30名への抽選です。契約書を受け取った日から8日間クーリングオフができます。値段がつかなかった品の無料引き取りはありません。訪問できる日時は地域と混雑状況によって変わります。キャンペーンは毎月実施の抽選制で、予告なく変更・終了する場合があります。

箱ごと見てもらうまで、区切りは4つ

手を動かすのは申し込みの3分と、当日の立ち会い30分だけです。残りは日程の連絡を待つ時間なので、半日仕事にはなりません。段取りが分かっていれば、初めてでも気負わずに頼めます。

箱ごと見てもらうまで、区切りは4つ。Web・電話・LINEで申し込む(3分)→訪問の日時を決める(申し込み後すぐ)→自宅で査定してもらう(30分前後)→その場で受け取る、または断る

STEP1 Web・電話・LINEで申し込む(3分)

名前・住所・連絡先と、売りたい品の種類を伝えるだけです。「有田焼の皿が20枚と、桐箱が5つ」といった大まかな内容で構いません。写真も採寸も不要です。

この時に、値段がつかなかった器を引き取ってもらえるかも聞いておくと、当日に迷わずに済みます。

STEP2 訪問の日時を決める(申し込み後すぐ)

折り返しの電話かメールで訪問日を決めます。空きがあれば当日、立て込む時期でも数日先が目安。女性スタッフの希望はこの段階で伝えておきます。

当日までに戸棚の奥の箱を手前へ出しておくと、査定がすんなり進みます。栞や陶歴書、購入時の領収書も一か所に集めておいてください。

STEP3 自宅で査定してもらう(30分前後)

器を1点ずつ手に取り、裏印と高台、釉薬の状態、箱書きを見ていきます。食卓を片付けて広げる場所を空けておくと、作業がはかどります。

その場で「これは明治以降の写しですね」といった説明も受けられます。なぜその金額になるのかは、納得がいくまで質問して構いません。

STEP4 その場で受け取る、または断る

金額に同意すれば、現金か振込ですぐに支払われます。手放す器と手元に置く器は、1点ずつ仕分けて構いません。

金額に届かなければ、全部持ち帰ってもらって構いません。ここまでの4段階を足しても1時間かからないところ。割れ物を緩衝材で包んで店を往復する手間と比べれば、差は歴然です。

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有田焼・伊万里焼の売却でよくある質問

査定を頼む前によく聞かれる点を、6つに絞って答えました。手放すかどうかの判断材料にしてください。

古伊万里かどうか、自分で見分けられますか?

おおよその見当はつきますが、断定はできません。

高台の内側の裏印、光沢の控えめさ、形の自然な歪みが手がかりです。ただし後年の写しも精巧になっているため、最後は現物を見た専門家の判断になります。

出張買取で押し買いされたり、断れなかったりしませんか?

いいえ、その場で断って構いません。

売る品と残す品は1点ずつ選べ、出張費や査定料もかかりません。訪問して買い取るサービスは、契約から8日以内なら無条件で解約できるクーリングオフの対象です(一部の品目を除く)。断れないと告げる業者は避けてください。

箱がない器でも買い取ってもらえますか?

買い取ってもらえますが、金額は下がります。

箱書きは作者と年代を示す材料になるためです。納戸や押し入れの別の場所に箱だけ残っていることも多いので、査定の前に一度探してみてください。

値段がつかなかった器は引き取ってもらえますか?

引き取るかどうかは業者ごとに変わります。

まとめて引き取る業者もあれば、買い取れる品だけを持ち帰る業者もあります。申し込みの時点で確認しておけば、当日に困りません。断られた分は自治体の不燃ごみか、陶磁器のリサイクルへ回します。

査定の前に器を洗っておいたほうがよいですか?

いいえ、洗わずにそのまま見せてください。

漂白剤や研磨剤は釉薬と絵付けを傷め、かえって金額を下げます。土ぼこりが気になる時は、乾いた布で軽く払う程度にとどめておきましょう。

現代の有田焼でも値段はつきますか?

未使用で箱がそろっていればつきます。

香蘭社や深川製磁のギフトセットなら3,000円から15,000円ほど。使用済みで箱がないと数百円まで下がります。贈り物のまま眠っている箱が、いちばん高く評価されます。

質問は結局「触ってよいか」と「誰に見せるか」に行き着きます。答えは一貫していて、手を入れずそのまま、時代を読める相手に渡すことです。

有田焼・伊万里焼を納得して手放すための要点まとめ

この記事で挙げた金額と判断の基準を、一覧にまとめました。戸棚の器をどうするか決めかねたときに開いてみてください。

有田焼・伊万里焼の買取の要点
  • 江戸期の古伊万里は1万〜20万円、現代の量産品は値段がつかない〜500円
  • 初期伊万里と金襴手が高く、幕末以降の印判手は3,000円以下にとどまる
  • 柿右衛門・今右衛門・井上萬二など名跡の作は3万〜15万円が中心
  • そば猪口は1客3,000〜15,000円。数がまとまると大皿1枚を超える
  • 香蘭社・深川製磁は未使用と箱つきが条件で3,000〜15,000円
  • 有田焼・伊万里焼・古伊万里の違いは産地ではなく焼かれた時代
  • 絵具の凹凸があれば手描き、平らなら転写。柿右衛門と今右衛門は代で金額が変わる
  • 桐箱と栞は保証書代わり。中身だけ残すと数割下がる
  • 洗う・磨く・接着剤で直すは厳禁。汚れたまま見せるのが正解
  • 欠けと名入りは断られやすいが、江戸期の品は金継ぎがあっても値が残る
  • 金額が伸びにくいのは真作の証明・飾る場所の減少・国内店頭という売り先が理由
  • 数点は店頭か宅配、食器棚ごとなら運ばずに済む出張買取が釣り合う

1枚あたりいくらかを数えるより、棚ひとつをどう片付けるかで考えたほうが前に進みます。箱を探し出し、周りの品ごと見てもらう。手取りはそれだけで変わってきます。

使わない器は、食卓に戻してくれる人へ渡そう

器は使われてこそ生きる道具です。棚の奥で重ねたまま20年置かれた皿は、欠けなくても釉薬にシミが染みていきます。「値打ちが分からないから」としまい続けているうちに、値のつく状態ではなくなってしまいます。

婚礼の日に誂えた5客組、来客のたびに出していた染付の鉢。母や祖母が選んで買い、人が集まる日に食卓へ並べていた器です。新聞紙に包んで不燃ごみの袋に入れるのは、やはり気が引けるもの。だからこそ、また誰かの食卓に並ぶ道を考えたいところです。

法事や引き渡しの前など、実家の戸棚をまとめて開ける日はそう何度も訪れません。器の隣に眠る漆の椀も茶道具も、同じ日に見てもらえます。江戸のものか昭和のものか判断がつかない1枚こそ、費用のかからない査定で確かめてみてください。あなたの家の片付けが、心残りなく進むことを願っています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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